(本記事は2020/5/20の時点での情報に則っております。Project Tiny は随時変更されていますので、詳細はUnity Forum で確認してください)
するってーと何かい、おめえさん、ProjectTinyを覚えてゲームを作りたいって、そう言いたいんだな?
そうでさあ!おやっさんが作った「密ですレーシング」、あれみたいにサクっとよう、みんなが遊べるようにしたいんでさあ
そうだねえ、まあ、おめえさんの気持ちはわかるよ。Twitterでポチっとやってゲームができちゃったんだろう? そりゃ自分のゲームもすぐに他の人にも遊んでもらいたいわなあ…
でもな…今やらない方が良い
なんでぇそりゃあ、俺には無理だって言いてえのかい? へっ。なんだかんだ言って独り占めしたいってことかい?
そうじゃねえよ、「今はまだ」やらない方が良いって止めてるだけだ
ProjectTiny の難点 その1:UI機能
理由はいくつかある。 まず一つは「UI機能がない」だ
え?uGUIが使えないってことですかい?昔からあるIMGUIもですかい?
そうだ。あれどころか、そもそもUIに相当するものがスコーンとねえのさ
で、でもおやっさんのゲーム「密ですレーシング」! あれにはボタンがあったじゃねえかよ
あれな。あれは嘘だ
嘘?
要はボタンを配置して、それらしいところをタッチしたら押されているように表示を変えているだけだ。UI機能じゃねえのさ。 (x,y)が(0.3,0.7)付近だったらとかな。だから縦画面、横画面とかなったら大変さあ。新たに計算しなおさないといけないっていうことだ
えー、っそれはキツイなあ。
ProjectTiny の難点 その2:Animation機能
それだけじゃねえよ。二つ目は「SkinnedMeshRenderer を動かせるAnimation機能がない」んだ
Animation機能っていうと、ヒトが動いたりするやつですかい?
そうだな。ヒトを扱うやつはほぼSkinnedMeshRenderer使ってるからな。やるんならMeshRenderer ならイケるんじゃねえかな?つまり筒とか四角とか剛体のアニメーションならOKってことだ
そらまた…。ゲームになんねえじゃねえか
おうよ。だから俺が作ったゲームはヒトが出てこなかったろう?あれ、車にしてるのはそういうことだ。ヒトとか動物とか出せねえからな。だすと動かさないと不自然に見えるしな
そういうことですかい…。まあでもそのぐらいなら人型を回避してゲームは作れるんじゃねえでさぁ?
ProjectTiny の難点 その3:pure DOTS オンリー
ところがどっこい。3つ目の障害が最大の難点「pure DOTSオンリー」ってことだ
…なんですかい?その「ぴゅあどっつ」というのは?
純粋なDOTSしか使えねえってことだ。簡単に言うと、お馴染みのGameObjectとかMonoBehaiviourとかまるっと使えねえってことだ
ええ?!じゃ、じゃあどうやって作るんですかい?
そこ話すと長いことになるけど、まあガラッと新しいやり方じゃないと無理だってことだ。波及効果はそれだけじゃねえぜ。 お前が大好きなPlaymakerやらFinalIKやらがぜーーーーーんぶ使えねえってことだ
そ、そんな?!!!なんで?
だってありゃMonoBehaiviourの塊だろう。あんなもん全部使えねえんだよ。つまりな。ほぼ全てのAssetStoreの便利な機能が使えないっていうことだ。まあモデルとか、テクスチャとかは一部使えるがな
ぐぐぐ…。
どうだい?諦める気になったかい?まあおまえさんはおとなしくWebGLで作ってる方が向いてんじゃねえか?
…ってオイ、泣くほどのことじゃねえだろ。おい、泣くなよこんなことで…
ううう…。安西先生、スマホブラウザで遊べるゲームが作りたいです…
お前、話が違ってきちゃうじゃねえか…。まあいいや…、わかったよ。それでもやりたいっていうんだな
ううっ…バスケが
もういいよそれは!
わかったわかった。そんなお前のために ProjectTiny の作り方を教えてやるよ
ありがとう!おやっさん!
(長くなったので次回に続く…のか?)