支援するということを考える〜後編〜

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前編の続きになります。

成功体験の少ない子供達

児童養護施設には様々な理由から心に傷を持った子供達、一般的な家庭を知らないという子供達もいます。そしてそんな子たちは共通して「自信がない子が多い」と立神様より伺いました。その原因には「虐待」やそれに紐づく「成功体験の不足」があるようです。

 

児童養護施設への入所前に育ってきた生い立ちの中で「理解されない」「何をしても怒られる」「理由もなく否定され続ける」という経験から自信と新しいことにチャレンジする気持ちを失っていってしまっていることが原因の一つとして挙げられるようです。

 

そんな子供達に再び自信を取り戻すためには、やはり成功体験を積み重ねる事。
目の前の課題に対しても、簡単に「答えを教える」のではなく「自分の力」で課題解決ができるように大人達が僅かな力添えを行う。些細な内容でも乗り越えた喜びを体験させることを地道に積み上げていくのが失った自信を取り戻す最善の方法なのでしょう。

再学習する

「児童養護施設に暮らす子供達には、自身が育った環境とは異なる家庭を見て欲しい」

 

「暖かい家庭を知らない子供達もいる。そんな子供達が経験不足のまま大人になり、自分に子供ができた時、暖かさを伝えられない。同じ事が繰り返されるかもしれない」

 

一般家庭におけるあり触れた光景を児童養護施設だけでは経験させる事が難しい場合もあります。

 

「友達の家に行ったら、友達のお母さんがおやつを用意してくれた。」

そんな暖かさや感情を経験することが、過去のネガティブな体験を乗り越えるという意味でも貴重なことであると教えていただきました。そうした経験を積んでポジティブな経験値を養うことも子供達には必要なことなのです。

子供達に影響を与える大人達

一部の一般家庭の子供達は児童養護施設に暮らす子供たちに対して
「あの子とは遊んじゃだめ」
と親から言われているケースもあるようです。今の時代にもこんな事があるのかと愕然としました。
結果として何気ない一言が子供たちの心を傷つけてしまいます。
理解できない親 = 大人が一定数いるという事実を認めなければいけません。

恵比寿Unity部として…

立神様からお話を伺い、私たちも考えを改めなければいけないという部分が数多くありました。「支援」というのは実は一方通行で、その前に歩み寄り「理解」をする事が本当に大切な最初の一歩なのかもしれません。
そして、「やって終わりの支援」ではなく「長期的に継続可能な支援」として実施をする事が必要な事であると教わりました。
このタイミングでお話を頂けた事を非常に感謝しております。
恵比寿Unity部があるべき姿に近づけるように腰を据えて向き合って行こうと思います。本当にありがとうございました!