私、伊藤周はUnityを退職して「おなかソフト」を設立します!

  • ブックマーク

この記事は退職者アドベントカレンダー、12月24日分です。

私、伊藤周は2017年12月31日を持ちまして、ユニティ・テクノロジーズ・ジャパンを退職します!

今までみなさまにはお世話になりました!

今後は独立会社を設立し「おなかソフト」としてみなさんのお役に立てればと存じます。よろしくお願いいたします!

やめるきっかけ

いろいろあるのですが、総合すると「自分が最大限活かせることがなくなった」ということに尽きると思います。そして自分の好きなこと・得意なことは「未開の分野を切り開いて行く」ことです。

以前は未開の地を切り開いて行くのが楽しくてやってたようなものです。ドローンであったり、ノンゲーム分野であったり、VRであったり。基本的にブルーオーシャンが好きなのです。競争が嫌いなのです。他の人もやり始めると、もういいや、となってしまうのです。

Unity はもう十分広がりました。あまり未開の地がなくなってきました。実は3年前あたりから、未開の地を切り開いた土地を耕して、実りのある土地に変えようとしている仕事になってきているんですね。もちろんそれは大事な仕事だし、やるべきだと心では思うのですが、私にはちょっともう退屈なのです。

そして2016年の冬にサバティカルという一定期間のお休みをいただいて、好きなことに専念するということをしたのです。これで身も心もリフレッシュできたかのように思えました。その期間中はそれはやりたいことだけをやったので、それなりに充実していました。その期間が終わり、新年度の仕事をやり始めると多少の違和感を感じ始めましたが、「これはUnityのためには必要な仕事」とだましだましやってきました。

しかし、ある人に「伊藤さん、最近目が死んでますね。ここんところずっとですよ」と言われて、あ、やっぱりそう見えるんだと、自分でも再認識してしまったのです。きっかけというのはそれでしょうか。
後から聞いたところ、他の人もやはり気づいていたらしく、どんだけバレバレなんだよ、と反省した次第です。

じゃあその仕事を差し替えて、他の仕事ならどうかと言われると、実は現在のUnityで私はそんなにやることないんですね。Unityが一般に広がること=私しかできない仕事がなくなる、ということです。別に謙遜とかそういうのではなく、Unityみたいな少数精鋭会社は適材適所でなければいけないと思うわけです。

UTJスゴイ人列伝という記事をブログで書いてきましたが、UTJにはスゴイ才能が集っています。そしてそれはある意味残酷なのです。いわば「スゴイ才能オアデッド」です。あ、別に私が自分を卑下して役立たずになったという話ではなく、私の持つ能力の活かせる期間が終わった、ということなのです。

 

おなかソフトでやっていくこと

そういったわけでUnityを辞めて「おなかソフト」としてやっていくわけですが、では具体的に何をするのか、というと大きく4つあります。

VRゲーム開発

りかけの「Spider Racer」を完成まで持っていきたいと思います。

実は今、某知り合いの会社と協業で最後まで作り上げていきたいと計画しています。うまくいけば来年中にSteamには出したいです。

街中を疾走する快感を全面に
ステージクリア方式
ステージは大きく分けて4つ。異空間、サンフランシスコ、ニューヨーク、東京。
マルチプレイも可能に
Oculus Rift/HTC Vive に対応予定。PlayStationVR も是非やりたい
もっと軽くして、スマホVR展開も検討中
SIMVR(しのびや)に対応してロケーションでも稼働できるようにしたい
ということを計画中です。粛々と頑張ります。

Unity コンサルタント

今までUnityエバンジェリストとして活動してきたので、Unityの使い方とかはある程度わかっています。例えば、

新デバイスをUnityで使えるようにするにはどうすればいいのか
製造業でよく利用されるCADデータをUnityで使うにはどうすればいいのか
建築用BIMデータをUnityで使うにはどうすればいいのか
Unityを社内で教育していきたい
どうすればそのプロダクトをUnity開発者が利用してくれるようになるのか
といった悩みやお願いがあれば、makoto@onaca.jp までご連絡ください。初回の相談は無料でさせていただきますので、まずはお気軽にご相談いただければと存じます。

ドローンを使った遊びの提案

あとやりたいこととして、ドローンレースとかをもっと身近にしたい、ってのがあるのです。ドローンっていろいろとハードルが高いのです。操縦が難しいとか、法律等の縛りがあるとか。

そこで、屋内で、スーファミのコントローラーでドローンレースしたら面白いんじゃないかな、と。プレイする感じはほぼ「F-ZERO」と同じです。いわば「リアルF-ZERO」をやりたいのです。

広い屋内スペースを利用することで、法律の問題をクリア
スーファミコントローラーで操作。左右で回転、ABボタンで加速・ブレーキ、LRで平行移動
上下は難しいので、重力に従うようにする
ヘッドマウントディスプレイを着けながら操作
やったら絶対面白いはずです。また完全に頭の中の構想段階ですが、いずれやりたいと思います。協力者も募集しておりますので、興味ある方は makoto@onaca.jp か @warapuri にご連絡ください!

Unityで子どもの貧困を解消する

最後に、これは後の人生を全て掛けてやっていこうかということなのですが、Unityで貧困を解消できないかということです。昨今とりわけ子どもの貧困が取り沙汰されています。つまり、貧困家庭に育った子どもは満足な教育も受けられず、その子ども自身も貧困から抜け出せないという、貧困の連鎖です。

そこで、もし貧困家庭の子どもがUnityを扱えるようになれば、貧困から脱せるきっかけになるのではないかと考えているわけです。

Unityを扱えるようになればいい会社に就職できるかもしれないですし、自分でゲームを作って生活の糧にしてもいいのです。少なくともこれから生きて行く上での武器を手にいれることができるのではないかと考えています。

もちろん貧困対策にはいろんなやり方があると思うので、これが最善というわけではないかもしれません。Unityじゃないかもしれないですし、それよりもっと衣食住の充実が大事かもしれません。ただ今現在で私ができる活動というのは、この「Unityで子どもの貧困を解消」かなと考えております。

そんなわけで、地道に活動していきたいと考えています。もし何か賛同いただけることがあれば makoto@onaca.jp か @warapuri にご連絡ください。

 

最後に

ここまで読んでいただいてありがとうございました!本当そのことが感謝です。みなさんにご幸運を!